2011年10月
書き損じた領収書
長い間同じ業界で仕事をしていると、その業界では常識だと思われていることが、一般の方の感覚とずれていて驚くことがあります。税理士の仕事でも、そうしたことが時々ありますので、紹介してみたいと思います。
業者さんが営業して商品を販売すると、領収書を発行します。その際よく使われるのが、カーボン複写で控を同時に書けるタイプです。では、その領収書を書き損じてしまった場合、一般の方はどうするでしょうか。私のお客様からよく聞かれる対応が、「カッコ悪いから切り取って捨てちゃいました。」というものです。
領収書の控は売上の証拠を残すために作成します。これを切り取って捨ててしまうと、税務署の職員が切り取った跡に注目し、「この分の領収書の売上を隠しているのではないか。」と疑われてしまうのです。ですから、書き損じた領収書には、「書き損じ」と大きく書いて、そのまま残しておくのが正しい対応です。税務の世界では常識なのですが、お客様にこうしたご説明をすると、「なるほど、そんな影響があるんですねぇ。」と感心される場合が殆どです。こうしたことがあると、常にお客様の視点に立って業務を行わないといけないな、と改めて感じます。
関与先各位様へご案内
控除証明書
この時期になると、保険に加入している方には、保険会社から「保険料控除証明書」が郵送されてきます。これは、年末調整や確定申告の時、生命保険料控除や地震保険料控除を受けるために必要なもので、これらの控除を受けることによって税金が安くなります。(場合によっては影響のない方もいます。)控除証明書の様式は保険会社によって様々で、封筒で送られてくることもあれば、葉書で送られてくることもあります。「何だ、保険会社からの面倒な書類か。」と、うっかり捨ててしまわないよう、この時期郵便物には注意しておくと良いと思います。因みに「自動車保険は控除の対象になりますか。」というご質問をたまにいただきますが、自動車保険単独では、残念ながら保険料控除の対象にはなりません。
珍客?
先日、仕事を終えて帰宅したら、通路の壁の上にこんなものがくっついていました。暗くてよく見えなかったので、最初はかぶと虫のメスかと思いましたが、何だか全体が毛に覆われています。よじ登って近寄ってみたところ、小さな手足と耳が確認できました。こうもりが丸くなって眠っていたのです。私の自宅は府中の街中ですが、こんな動物も住んでいるんだなぁ、と微笑ましく思いました。翌朝出勤しようとしたところ、こうもり君はまだ同じ所で眠っています。こうもりは夜に活動するはずなのに、随分と呑気者だと思いながら写真を撮りました。小さくて分かりにくいですが、頭が下で写っています。無事に冬を越せるよう、秋の間に栄養を蓄えて欲しいですね。
10月の税務
10月に入って、すっかり秋らしくなりました。朝晩はかなり冷え込みますので、体調を崩さないようお気をつけ下さい。10月の税務をご案内します。
10月11日 | |